ままぱれ

5年後?10年後?理想の自分を考えよう

ままぱれぽーとママキャリトーク 理想の自分を考えよう

ままぱ・れぽーと
  オンラインセミナー ママキャリトーク!

「キャリア」って何でしょう?
課長とか肩書のある人?24時間バリバリ戦っちゃうようなキャリアウーマン?
いえいえ、それは生まれた時から始まる人生における役割のこと。今は子育てで忙しくても、それがひと段落したら「自分は」どうするか、どうしたいか。自分の気持ちの整理の仕方をキャリアコンサルタントに教わりました。ここで使ったシートで、ぜひ「見える化」してみてください。

教えてくれるのは…
 株式会社キャリアアシスト
 キャリアコンサルタント 川出 裕佳さん

キャリアコンサルタントとして企業の人材育成や大学のキャリア講座を担当するほか、転職希望者や働きかたに悩む個人のキャリア相談もやっています。5月号ではSDGsの講師を務めましたが、キャリアとSDGsは深く関っています。

「キャリア」というと仕事など堅いものと感じる方が多いと思いますが、仕事もプライベートも丸ごと人生の相談をされるお客様がとても多いです。キャリアは自分自身で作っていくもの、正解はありませんのでそれを考えるヒントになればと思います。

オンラインセミナーに参加したのは…
梅田 裕美さん、岡本 美香さん、小泉 理惠さん、佐藤 寛子さん、関 かすみさん、瀬戸 絵里さん、武山 理恵さん、本田 泰余さん、舛田 麻美さん、宮腰 聡子さん、山本 史美子さん

「キャリア」ってなんだろう?

 私たちは「働きかた」について学校では習ってきませんし、大人になってからは振り返る機会のない方がほとんどです。キャリアコンサルタントは、働きかたの指導をするのではなく、皆さんのお話をお聞きしてその中身を整理し、納得のいく道をご自身で作っていただくサポートをする仕事になります。
 「キャリア」というと、役職やすごく頑張っている人のようなイメージがまだ強いですが、キャリアというのは人生だと考えていただきたいと思います。例えば「お母さん」や「妻」、「女性」などの社会的役割という面からキャリアを考えてみましょう。
 「お母さん」という役割で頑張っていらっしゃる方が多いと思いますが、頑張っている役割というのはそこだけに目が行きがちです。先ほど梅田さんがおっしゃいましたが、子育てが落ち着いて違う役割を求められた時に「これからどうしようかな」と、がく然としてしまう方もいるので、全体のバランスを考えてみましょう。

ままぱれ編集員たちが今、自分の「キャリア」について気になっていることは?

梅田:専業主婦で資格もないので、子育てが一段落して自分の時間ができた時のことを、少しずつでも考えていきたいと思っています。
佐藤:正社員を目指して就職活動していたのですが、今回のコロナで採用が白紙になってしまい、この不安を解消するヒントがいただけたらなと思います。
山本:今は家計のために仕事をしていることもあり、来年娘が小学校に上がるので、もう少し自分のためになる仕事がないかと参加しました。

自分の役割を「見える化」しよう。

ライフ・キャリア・レインボー

人生の役割シート
川出:今日は皆さんに、現在と未来の2枚の「人生の役割シート」をお配りしています。ライフキャリア・レインボーの7つの役割で、現在の自分の役割をパーセンテージで見える化してみてください。私の場合、職業人が70%ですが、キャリアコンサルタントは様々なことを学び続けなければならないので、学生20%もこの中に含んでいます。あとは「余暇を楽しむ人」10%、「ホームメーカー」10%、「息子・娘」と「市民」がそれぞれ5%というところです。

宮腰:「職業人」は賃金が発生しないとダメですか?主婦は職業に入るんでしょうか。
川出:「ホームメーカー」だと思う方もいらっしゃるので、そこをどう判断するかにもその方の価値観が出ますね。どなたか発表していただけますか?
梅田:実家が九州なので「息子・娘」5%、「余暇を楽しむ人」20%、「市民」5%、「ホームメーカー」が70%です。子どもふたりに手がかかるので、今は母親の役割がほとんどでした。こうしてみるとわかりやすいですね。
宮腰:うちは実家が近いので「息子・娘」が10%。学生ではないですが、本を読んだりして気がついたことをノートに書いているので、それは「学生」にしました。今はどこにも行けませんが、好きなアーティストのライブ配信を見て楽しんでいるので、それは「余暇を楽しむ人」にしました。母親の役割には子どもたちの勉強をみたり、生活のこともすべてやっているので「職業人」と考え40%にしました。
川出:ありがとうございます。こうやって客観的に見てみると、自分は意外と様々な役割を担っていると感じていただけるかと思います。

未来の自分を想像しよう。

川出:もう1枚のシートの右肩に「○年後」と空欄になっていますが、そこに自分の思い描きたい未来を3~10年で設定してください。そして、その頃の自分はこうしていたいな、こんな風にしているかなと想像を働かせて、同じように見える化してみてください。いかがでしょうか?
佐藤:5年後で考えたのですが、両親も義理の両親も年を取り痴呆なども始まるかもしれないので、「息子・娘」が7%から10%に増えました。また勉強や仕事も充実させたいと考えていくと、100%を超えてしまいました。私は趣味に生きている人なので、それを何%にするか考えて生活の時間配分をしている自分に気づきました。
川出:改めて全体で考えると、働きかたでも暮らしでも、自分が何を重要視したいか見えてきますね。
本田:私は昔から、いろいろなことをやりたいタイプだったんです。だから仕事も家のこともバランス良く、10年後もやっていたいんだなとわかりました。あれもこれもやってみたいので、私も100%超えてしまいました。
川出:本当にいろいろなことに興味があって、チャレンジ精神のある方というのが伝わってきました。今回のコロナで痛感されている方が多いのですが、世の中の変化に振り回されることは必ず起こります。その時にご自身のことをどれだけわかっているかが大切です。「自分」を客観的に把握できていれば、非常事態の時でもそれが指針になります。
 最後に、この未来の「人生の役割シート」のパーセンテージをもとに、理想の1日を想像してみましょう。これは本当に、具体的に書いてください。私は10年後の設定ですが「朝7時にゆっくり起き、ご飯と卵料理とお味噌汁をちゃんと用意した朝ご飯。朝のニュースをチェックして、仕事のためにメイクを丁寧にして、9時半からオンラインで打ち合わせ」みたいな。これをやると現実感が増してきますので、「自分はこうありたい」と思うことを書いてみてください。

理想の一日を想像しようアプリの別々のセッションに分割する機能を使い、3つのグループに分かれてそれぞれが書いたことを共有しました。

岡本:私たちのグループは、みんな10年後の設定だったのですが、まず子どもと自分の年齢に愕然としました(笑)。家を建てたり、子育てがひと段落して仕事をしているけれど、4時には終えて夜は家族とゆっくりしたり、自分の時間をどれだけ確保できるかですね。10年後なら、オンラインでできる仕事も増えるかな。
佐藤今は子どもも小さくて、どうしても家族中心なので、自分個人としての時間を使いたいというのが共通した意見でした。夜中に子どもが熱を出すかもしれないからお酒も呑めないので、将来はゆっくりパパとお酒を呑みたいなと。
瀬戸:3、5、10年後とみんなバラバラだったんですけど、今とそれほど極端に違った生活はなかったです。子どもが大きくなれば家事ももっと楽になっていくから、そうなれば趣味や自分の時間がもっと取れるようになるかな。

ママたちの未来へ・・・先生からひと言

川出:ありがとうございました。この理想の1日は、必ず来る未来であり自分です。こうやって想像して、自分はこうしたいということを確実に持っておけば、世の中が変わっても前に進むためのイメージに繋げることができます。今回で終わりではなく、何か考えたくなったらこのシートを使って、自分には何が大切なのかを見える化してみてください。病院のカルテのように、履歴が残っていくことで、ご自身の手元に残る財産になっていきますから。

セミナーを終えて、自分の人生(キャリア)について気づいたことは?

梅田:現状と未来の予想を数字化しグラフにすることで、今の自分は家事育児の比重が大きいけれど、10年後なら子ども達も大きくなり、中学・高校と進学しているので、仕事に専念していきたいと思いました!
佐藤:生活をカテゴリー分けしてみて自分自身がどの部分を大切にしているのか、今後どの部分を中心に生活していきたいと思っているのかがはっきり分かりました。今までは何となく「こうなったらいいなぁ」くらいにしか思ってなかったことも、可視化して行くことで「○年後にはこうなっていたいから、もっとこういう動きをした方がいいのかなぁ」と気づきました。まだ漠然とではありますが、今後の生活のヒントをいただいた気がします。
山本:「人生の役割シート」を書いてみると、現在と未来、どちらも最初は100%を越えました。よく夫に対して「私はあれもこれもやっている!!」って思うのはこういう事だったのか、と納得しました。後で夫にも書かせてみたら、まさかのホームメーカー0%だったので、そこは変えていってほしいです…(泣)私には余暇しかないように見えますが、本人的は全部仕事に繋がっているということでした。


SERIES

絵本といっしょに
ママさんライダー
ぱれまるの部屋
宮城教育大学
子育ての疑問質問
レシピ
ままぱれぽーと
プレゼント