子育てのあんなこと、こんなこと
子育てをしていると大変なことも多いけれど、思わずほっこりするお子さんのワンシーンや周囲の人の温かさに出会います。 きっといつかは懐かしく思い出す―
けど、今は真っただ中なままぱれ編集員たちが、オンライン座談会でそれぞれのエピソードをご紹介☆
梅田 裕美さん、小泉 理惠さん、関 かすみさん、津田 由美さん、堀川 瑞穂さん、本田 泰余さん、宮腰 聡子さん
※本文中では、敬称を省かせて頂きました。
お子さんのエピソードを教えてください。
本田:うちは9ヶ月の息子と娘のふたりなんですが、下の子が上手く寝付いてくれない時があったんです。それで主人が好きなコブクロの曲をかけながら寝かしつけをしていたら、今ではその曲がかかるとお昼寝だとわかるようで、すぐ寝てくれるようになりました。上の子は言葉が出るのがあまり早いほうではなく、心配していた時期もありました。彼女の言い間違いを私たちもそのまま言っていたら、ある日突然「そうじゃないでしょ!間違ってるよ」と言われ、急に喋るようになりました。今では下の子に絵本の読み聞かせを一生懸命してくれて、言葉の早さ遅さはあまり関係ないんだなと思いました。
小泉:下の男の子が2~3歳の時に絵本の読み聞かせをしていた時ですが、お化けが出てくる絵本だったんです。「お母さん、お化け怖いな。好きじゃないな」と言ったら「もし出たら、俺が守ってやるよ!」って。上のお姉ちゃんの時は一緒に怖がっていましたから、やっぱり男の子は頼もしいなと思いました。上と下の差が7歳半なので、お姉ちゃんには読み聞かせやおむつ替えなど子育てはひと通り手伝ってもらいました。
津田:子どもはだいたいそうだと思うんですけど、娘と何かを食べに行って「内緒だよ」と言っても、お兄ちゃんが帰って来た途端に「今日、いいことしたんだよ」って(笑)。自分たちにも覚えがありますね。
宮腰:昨年岩手県の遠野のカッパ淵に行ったんですが、結構夕方で怖い感じだったものだから、下の子が「尻子玉取られるかもしんないじゃん」って真剣にお尻を押さえていました(笑)。うちは6年生のお兄ちゃんがどんどん人に話しかけていくタイプで、下は毒を吐くんですけど、最近お兄ちゃんが先生に「それおかしいんじゃないんですか」と言ってやったとか言っているので心配です(笑)。
堀川:子育てエピソードとは違いますが、今年は様々なイベントが中止になり、それを伝えるたびに子どもたちに泣かれてしまいました。自粛解除になった時に「どうして大人は飲み屋さんとかに行って楽しそうにしているのに、自分たちは我慢しなくちゃいけないの?」と言われて、主婦ふたりで実行委員会を立ち上げて夏祭り代わりのイベントをやりましたよ。
離乳食や夜泣き、トイレトレーニングなどはどうですか?
梅田:トイレトレーニングなんですけど、上の子がなかなかおむつが取れなくて、こども病院の先生に相談したんです。結局取れたのは5歳過ぎと遅かったんですけど、先生から「そんなに焦らなくても大丈夫。中学、高校になっておむつしてる子いないでしょう?」と言われても、思い詰めていた私は「うちの子が第一号になるんじゃないでしょうか?」と言って笑われました。「大丈夫だよ」という先生の言葉には救われましたね。
関:うちは娘ふたりなんですが、お風呂が大変でした。3歳差なのでふたり一緒にお風呂に入れていたのですが、下の子をバンボ(ベビーソファ)に座らせておいて、それを見ながらもうひとりを洗って…と大変でした。夜泣きというよりふたりとも寝ない子で、特に次女は授乳が20~30分に1回だったので、私も昼夜関係ない生活でしたね。上の子が5ヶ月の時に震災が起き、離乳食が始まる頃だったのですが、何も売っていないし放射能が心配で野菜も食べられず、震災前に製造された離乳食のセットを買いに行ったことを覚えています。
小泉:3時間ごとの授乳が入園前まで続いて、それがふたりだったし、上の子は1歳半過ぎくらいの時に夜泣きが激しくて、正味1時間くらいしか眠れなかったので仕事中辛かったですね。何をしたから夜泣きが止んだというのではなく、ひたすら耐え忍んだ記憶しかないです。下の子が9ヶ月の時に震災に遭い、離乳食の途中だったんですが、赤ちゃんせんべいしか手元になかったので、翌朝避難所で配られたわかめご飯で離乳食終了でした。その後スーパーからバナナと離乳食のキットを優先的にいただけて、すごくありがたかったです。トイレや卒乳は3~4歳になって自分の意志が出てきたことと、幼稚園に行くようになるとよその子たちを見て学んでいった感じですね。
梅田:転勤族なので、二人目を生んだのが熊本地震の時だったんです。夜に震度7が2回起きたり停電したんですが、子どもたちは起きなくて逞しいなと思いました。ただおむつも粉ミルクもほぼ品切れで、福岡の知人が何時間もかけて運んで来てくれました。ペットボトルの水が配給されたのですが、赤ちゃんを連れていると周囲の人たちがそれを分けてくれたり親切にしていただき、本当に人の優しさに触れました。
パパは子育てに参加してくれていますか?
関:生まれた時から手伝ってくれるんですけど、私からすると心配性でかまい過ぎなところがありますね。もうちょっと放っておけばいい部分もやるので、平日に私がひとりになった時に、子どもが同じことを私に求めてきて大変なんです。
宮腰:下の子が幼稚園入園前くらいに「ママじゃないとダメ」のような感じで、夜にお留守番をお願いしてもパパが寝てしまって、お兄ちゃんから「ママ、帰ってきてください」と電話が入ったりしたので、たまにはママにもゆっくりできる時間を作ってほしいですよね。
本田:上の子が1歳の時に、主人に娘を預けて友人たちと3泊4日の旅行に行ったことがあります。主人も「ちゃんと見ているから」と背中を押してくれたのですが、断片的に手伝うのではなく、一人で家のことを全部やって、子どもの面倒もみて、主人も自分にも同じように育児ができると自信になったようです。主人のお父さんが子ども好きで、お弁当作りから家事までパーフェクトにやる方で、その姿を見て育ったから主人も自然に手伝ってくれます。下の子が男の子なので、父親の姿を見て、将来は自分の子どもをしっかり育てられる男になってほしいです。
堀川:これはパパにお願いなんですけど、出かける時に自分の身支度が終わるともう出かけられると思うのはやめてほしいなと。子どもたちの支度や持ち物の準備も手伝ってほしいですね。
津田:皆さんそれぞれ子育ての本を読んだり、いろいろな方に相談して話を聞いたりするんですけど、結局その時その時に自分たちが一生懸命やったことが一番いいのかなと感じました。子育ての最中はいろいろ悩むけれど、子どもも親もみんな違いますから、何が正しいとか、いいとか悪いとか答えは多分ないと思います。子育てならではの経験値を、みんなで楽しく積んでいきましょう。