ままぱれ

【ぱぱぱれ】パパにだって言わせてほしい。

ご自宅を繋いでのオンライン座談会
家族がいるから頑張れる、僕らの日々の原動力

「編集長…『ぱぱぱれ』がしたいです…!」と言い続けて○年。
皆さまから寄せられるアンケートや子育ての悩みも、パパからのものが増えていました。
お待たせしました!
今回は子育てパパたちにおおいに語っていただきました。

いつもどんなふうに子育てに参加していますか?

津田:二人のうちどちらか、手が空いているほうがやるという感じです。僕は基本的には遊び相手と、勉強の担当ですね。昔から料理が好きだったので、土日の料理は全部僕が作っています。
小野:平日はほとんど妻が子どもの面倒を見て、私は土日に子どもの相手をしています。上の子たちは大きいので主に小1の娘ですね。妻が疲れている時は私も料理を作ったり、皿洗いは私の担当です。

野崎:うちはまだ子どもが小さいので明確な役割分担はなく、お風呂とかおむつ替え、歯の仕上げ磨きやご飯などを妻と一緒にやることが多いです。下の子に妻がご飯をあげている間に私が食べて、食べ終わったら交代みたいな感じです。

村松:長男の時は、私が育児休業や時短を取って対応したんですが、去年から私が忙しくなったので、下の子の児童館へのお迎えなどはかみさんにお願いしています。仕事の都合ではあるんですが、果たしてそれが私の望むスタイルなのかと自問自答する日々です。早く子どもたちを自立させて、家の一定戦力になってほしいという思いもあります。今も週2回ホームヘルパーさんに入ってもらって回している状態です。
小野:どんなことをやってもらっているんですか?
村松:週に2日、2時間ずつ、夕食を作ってもらっています。その日はご飯の心配をしないで、ある程度残業できます。それが正解かは悩むところですが。
小野両親がイライラしたり、疲れた状態でご飯を作るより、みんなニコニコしていられる状態を作るために誰かの助けを借りることも家庭円満の秘訣なのかなと妻と話したことがあります。だから素敵だなと思いました。
津田:気になっていたのですが、村松さんが所属している「NPO法人ファザーリング・ジャパン」というのはどのような団体なんですか?
村松「笑っている父親が社会を変える」というコンセプトの、父親組織の全国版のようなものです。「良い父親よりも笑っている父親でいよう」という趣旨で、男性の従業員や部下の育児参加に理解のある経営者や上司を増やして行こうというイクボス・プロジェクトや、父親の育休取得推進などの社会活動をしている団体です。

コロナの影響でおうち時間が長かったと思いますが、どんなことをしていましたか?

野崎:上の子が私が料理していることに興味を持って「やりたい、やりたい」って。それで「お鍋に水を入れて」「卵をコンコンしてみる?」など簡単なことをお願いしたら結構満足したようです。水をこぼすんじゃないかとか私のほうがハラハラしたんですけど、やらせてみて良かったですね。

小野:以前は近所の子どもたちが、うちの庭にどろんこ遊びに来ていたんですが、みんな大きくなってあまり来なくなっていたんです。休日も家にいることが多かったので庭をきれいにして、久しぶりに近所の子たちとみんなで火を焚いてマシュマロを焼いて食べたりしてました。あとは長男が最初に始めたんですが、家族みんなで「2分間腹筋」という動画に合わせて運動とかですね。

津田StayHomeで体を動かさないでいると眠れないんですよね。子どもたちも運動不足だと思ったので、ちょっとした買い物にも歩いて行ったり、小学校の休み時間を思い出しながら縄跳びやキャッチボール、サッカーなど結構気をつけて運動していました。
村松:下の子が小学校に上がるタイミングで、上の子は去年の夏休み明けからいわゆる不登校なので、ある意味学校があってもなくても関係なかった気がします。釣りに行ったり外遊びを心がけていました。休校中は学校から時間割を渡されたんです。その通りにしなくてもいいと言うんですけど、変な同調圧力があるというか。今まで習ったことを活かして自由研究ではダメなのか、学ぶ楽しさが感じられないと思いましたね。
野崎:義務教育では教えることがある程度決まっているので、その枠組みからはみ出ることが難しいところがあったのかと。こういう時だからこそ学べるもの、学び方のバリエーションに気づくチャンスだったのかもしれません。コロナは大変な事態ですが、教育や社会、働き方などで「本当に大事なことは何だろう」と我々に問いかけてくれる機会になったと感じています。

ママに言いたいこと、お願いしたいことはありますか?

津田:怖くて言えません、そんなこと(笑)。父親は初めてなので、できるなりのところで頑張りますので気づいたことがあったら言ってください、と。

野崎:私は相手の気持ちを察するとか、全体の状況をみることがあまり得意ではないんです。それで妻に「言ってほしい」と何となく言ったら「言うほうも負担なので、察する努力もしてほしい」と。妻に言ってもらえば確かに助かりますけど、指示待ちではいけなくて、やはり全体を見たり相手の状況を察する努力をしていかないといけませんね。お願いというより、歩み寄りが大事なのだなと。

津田:やっぱりそこに行きつきますよね。
小野:阿吽の呼吸とか、察することは正直難しい時がありますよね。だから「何か手伝えることある?」とか「どうしたの?」のようなひと言が大事ですね。うちは結構話すことを大事にしていて、子どもたちが寝てからお茶しながら話したり、妻の提案なんですが「デートしてくるね」と言って出かけて、夫婦仲良しだよというところを子どもたちに見せたりしています。
村松:釣りは命を考えたり、自然を相手にするのに格好の材料だと思ってよく行くんですが、釣りのイベントでほかの家族と一緒になったことがあったんです。そこで魚や餌のミミズに触れない人が結構いて、その「気持ち悪い」という気持ちはどこからくるのかと思ったんです。かみさんが「危ないからやめなさい」と言うのは理解できるんですが、「汚いからやめなさい」をどこまで制限するか、ストライクゾーンを広くしてあげてほしいと思うことが多々あります。ママには許しがたいかもしれませんが、逆にパパとしては、リスクを取ってもやらせてあげたいことがありますよね。

子育てパパや会社、今の社会へひと言!

村松:私も悩みながら今に至りましたが、自分がどうありたいか、家族としてどうありたいかを考えながら生き続けるしかないのかなと。周りにも育休を取りたいと思って取らない人がいます。変に忖度して、自分の生き方を狭めるのはもったいないじゃないですか。だから自分がどうありたいかを、徹底的に考えてみてはいかがでしょうか。
野崎:コロナが働き方や生活、大事にしたいことを見つめ直すきっかけになった部分は多少なりともあると思うので、この状態が落ち着いたあとも個人や家族のライフスタイルに合わせて、働き方が選べる世の中になってほしいなと思います。育休などの制度も、それを取る敷居がもう少し低くなるといいですね。

津田:最初に小野さんがおっしゃった「笑顔がある」って非常にいいフレーズですね。子どもに影響を与えるのはやっぱり親だから、お父さんはストレスを外で発散してから家に帰ること。家庭を笑顔のある空間にするために一緒に頑張りましょう。そして、今は自粛自粛で思い出を全部削っている状態です。大人の1年と子どもの1年は絶対違うと思うんです。一日でも早く、子どもたちの思い出を作れる場を取り戻したいですね。

小野:僕は「家族は小さな地球」という言葉が好きなんです。子どもにとって家族は、最初に出会う小さな社会で、地球くらいの規模かと思うんです。家族の関係には大事なものが凝縮されているので、子どものことで気になることは、実は僕らが鏡のように向き合わなければならないことでもあると日々感じています。そして「家族を大切にする」ということが仕事などにも繋がっていくということを、会社や社会ももっと大事にしてほしいと思いますね。

オンライン座談会にて参加いただいたパパ達

小野 高宏 さん
あそびまショー保育園(若林区)園長、仙台幼児保育専門学校非常勤講師、親子向けパフォーマンスグループ「そらとぶクレヨン」の「おのきん」さん。パートナーの恵理さんも「ままぱれ」2019年1月号「おうちで実践!わたしのルルブル」に登場。中学3年の男の子、小学5年生の男の子、小学1年生の女の子のパパ。


津田 新吾 さん
ままぱれ編集員 津田由美さんのパートナー。東日本医療専門学校講師。趣味はパワーリフティング。きっかけは日々のストレス発散に始めた筋トレ。宮城県パワーリフティング協会常任理事。仙台市体育館パワーリフティングクラブ所属。小学3年生の男の子と小学1年生の女の子のパパ。


村松 稔 さん
多賀城市埋蔵文化財調査センター発掘調査員、NPO法人ファザーリング・ジャパン東北、田子小学校PTA会長、田子子育て支援クラブたmaご会長など多忙な日々。小学5年生と小学1年生の男の子のパパ。育児休業取得経験あり。


野崎 義和 さん
宮城教育大学 教員キャリア研究機構 特別支援教育研究
領域に所属し、障害の重いお子さんの教育と、知的障害のある方の余暇や学習支援に取り組んでいます。3歳と1歳の男の子のパパ。


※プロフィールは順不同。本文中では、敬称を省かせて頂きました。

ファザーリング・ジャパン東北については、こちらから
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