ままぱれ

子育てに悩むのはみんな同じ!保育士はママたちの強い味方です。

子育てに悩むのはみんな同じ!保育士はママたちの強い味方です。

「こんな先生に子どもを預けたかった…」と、取材に同行した現役ママのカメラマンが呟いていました。
幼稚園で働きながら子育てし、大学院にも通うという三足のわらじだった先生だからこそ、子どもたちへはもちろん、ママたちへ向けるまなざしも優しいのです。
そんな先輩ママの先生にお話をうかがってきました。


1 大学ではどんな授業をされているのですか?

 幼児教育コースの飯島先生、佐藤先生と一緒に3人で指導しています。3、4年生が中心の卒論指導と、教育実習で幼稚園に行く前の3年生への模擬保育の授業を担当しています。模擬保育では、学生たちがそれまで学んできたことをもとに指導案を書き上げ、教材を用意し、子どもの役も学生たちが演じます。その授業を受けて学生たちが討論し、最後に私が実践者の立場から、飯島先生が発達心理の立場から助言し、佐藤先生が全体をまとめるお話をする内容となっています。3人チームで行うこの授業は、とてもいいものだと感じています。

 聖和学園短期大学でも教えているのですが、28年間の現場での経験から、総論的なことはもちろん、保育内容の準備の仕方や保護者との接し方、子どもたちへの言葉のかけ方など、失敗談を交えながら話しています。大変なこともありますが、子どもたちの成長を肌で感じることで、「子どもからご褒美がもらえる仕事」と学生たちに伝えています。

2 先生はご自分のお子さんが小さい時、幼稚園に勤務しつつ、大学院の学生としても通っていたそうですね。

 出勤する時に子どもも一緒に家を出て、私が勤務している幼稚園の姉妹園のほうに預けていました。

入園式で預ける時に子どもに泣かれたので、その時は私も保育士なのに泣いてしまいました。担任の先生が早めに預かってくださったり、姉妹園を行き来しているバス運転手の同僚が「元気に遊んでたよ」と教えてくれたのは嬉しかったです。

その経験から、保育士だった頃はお母さんを安心させてあげたくて、登園時に泣いて離れなかったお子さんのお母さんに、「今はもう泣いていませんから大丈夫ですよ」と連絡したりしていました。もちろんお子さんも大事ですが、お母さんの気持ちが安定していないとお子さんも不安定になってしまうんです。よく「入園までに〇〇ができなきゃいけない」というお母さんがいらっしゃいますが、1日入園の時に「あまり焦らないでくださいね」とお伝えしていました。お母さんが幼稚園のファンになってくだされば、安心してお子さんを通わせられると思います。

3 先生は大学の活動以外でも「わらべうたあそび」の講習会をしていると聞きました。

 卒論でわらべうたを取り上げ、その後も実践してきました。幼稚園や新任の先生たちへの研修会でお話ししたり、親子で一緒に楽しめるわらべうたを紹介したりしています。わらべうたには順序性があり、最初は抱っこから始まります。

1対1でお母さんや先生との関係を育み、次は幼稚園などでみんなで円になって座り、同じ動作をします。丸くなったり、1列になって歩くことも、最初は自分と相手の距離感がわからなくてできないのですが、歌に合わせて練習していくうちに、だんだん複雑なわらべうたができるようになります。「はないちもんめ」は、最初のうちは、誰を呼ぶか、先生が子どもたちへアドバイスしないと自然消滅してしまうのですが、お友だちのことを考えたり、その組の人間関係が育っていけば子どもたちだけでもできるようになります。

わらべうたあそび


 わらべうたは「昔から日本にあるものだから保育に取り入れればいい」というものではなく、遊びのなかで育んでいく人間関係と共にあるということをお伝えしていきたいと思います。

講演会の様子

4 現代のお子さんや親御さんを見ていて、気になることはありますか?

 私の子育て時代と違って、LINEなどのSNSがあるのが大変だと思います。
私の中学1年生の孫にもクラスのグループLINEがあり、「保護者会で問題が起きないように注意してください」と言われているそうです。でも、お子さんたちのSNSのやりとりまで親御さんがコントロールするなんてできないですよね。変に深入りせず、「私は私」と思わないとやっていけないのではないかと心配しています。

 親御さんの関係で言えば、ママ友というのも本当に難しい問題です。下手にSNSで繋がってしまうと「いつも誰かと仲良くしていなきゃ」という気持ちになってしまいます。その気持ちもわかりますが、悪口などに巻き込まれることもあるので気をつけていただきたいです。

SNSよりも外部の子育てサークルや児童館などに行って、その時の会話をリアルで楽しみ、いい時間を味わうことの方がおすすめです。


5 ままぱれ読者にアドバイスをお願いします。

 何でも頑張り過ぎないでください。
 私もそうでしたが、仕事をしながらの子育ては本当に大変です。1日24時間ではとても足りません。専業主婦のかたも、お子さんとずっと二人だけで家にいるのは精神的に辛いものがあります。


「幼稚園に入れなかったら虐待していました」とおっしゃる方もいました。楽になるように子育ての仕方を変えたり、少し外に出てみたり、自分の時間を作ったりなど、自分を楽にする方法を考えてもバチは当たらないと思います。
旦那さんに甘えてもいいですし、保育所や幼稚園の先生に愚痴をこぼしていただいてもいいんです。子どもたちに頼るのももちろんありです。お母さんに頼られたらお子さんもきっと嬉しくなりますよ。

 私自身4人兄弟の末っ子で甘えっ子。両親、主人、そして預かり保育などを経験しながら頑張って待っていてくれた娘たち。いつも誰かに頼り、たくさんの方々に支えられてきました。

 人生はずっと1年生です。小学1年生のお母さんになるのが初めてなら、二人のお子さんのお母さんになるのも初めて。この考えでずーっといくと、死ぬのも初めてですし(笑)。みんな初めてなのだから気負わなくていいし、いっぱい頼っていいんです。そして何かしてもらったら、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えましょう。そういう一言や心の余裕が大切です。

 100点ママを目指さず、ほどほどママでいきましょう。

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