ままぱれ

反抗期のための個育てコーチング講座

反抗期のための個育てコーチング講座

いつかは訪れる反抗期。
子どもの言動についカッとなってしまう…
そんな時、一体どうやって対処すればいいでしょうか。

子育ては、個育て。

成人した2人のお子さんを持つ先輩ママでもある西城さんに、反抗期の対処法について伺いました!

西城先生
一般社団法人個育てコーチング協会.
代表理事 西城 あやさん
宮城音楽学院卒業後、カワイ音楽教室講師を経て独立。仙台市泉区にてSmile-music.spacem♪主催。
2016年一般社団法人個育てコーチング協会.設立。宮城県内外小学校、幼稚園、中学校、高校、児童館、育児サークル、民間企業、2019年にはオーストラリアのシドニーにて個育てコーチング講座を開催。延べ3,500名を超える人々が受講している。 コーチング研修会社ドリームフィールド認定コーチ。一般社団法人ここからだ認定 発達支援コーチ中級。

オンライン座談会に参加したままぱれ特派員
梅田 裕美さん、小泉 理惠さん、瀬戸 絵里さん、津田 由美さん、守屋 千夏さん、山本 史美子さん


反抗期はありがたい成長の一時期

 思春期は、脳の中も大きく変化する時期と言われています。それまでは、お父さんやお母さんが守ってくれる安心・安全な場所で生きてきたのが、本能的に自立に向けて、自分の命は自分で守るというスタンスに脳が切り替わっていきます。敵が来たら反応しなければならないので、何気ない言葉にも脳が勝手に「これは敵だ」と反応すると言われています

自立のために脳が切り替わる

 思春期の子どもたちにとっては、一番身近で、自分を攻撃してくると感じてしまうのが親の言葉です。「勉強しなさい」「まだ○○してないの?」などは、別に怒って言っているわけではないのですが、その言葉に敏感に反応するように脳がシフトしているのです。

ですから常に苛立っていたり、何か言うと「うるせぇな」と反抗的な言葉が返ってくるようになったら、それもありがたい成長の一時期。うちの子は順調に成長しているんだなと、見守ってあげることも大事になってくると思います。だけどそれが難しいんですよね。

反抗期は成長の一時期


I(愛)メッセージとYOUメッセージ

 そんな思春期のお子さんに言葉を伝える時には、「I(愛)メッセージ」をおすすめします。お子さんに注意する時によく使われるのは、「やめなさい」「○○しなさい」など。褒める時も「すごいね」「頑張ったね」など、共通しているのは主語が“YOU”ということ。この「YOUメッセージ」は今すぐやめさせたい時などに即効性はありますが、叱られた時には自分を否定されたと特に感じ、効果が持続しないと言われています。そこにぜひ、「I(愛)メッセージ」を加えてください。「ママ、悲しいな」「心配したんだよ」「嬉しいな」など、「私」を主語にすることで、あなたの行動で私はこんなふうに感じたということを伝えます。このメッセージには即効性はないと言われていますが、否定的なメッセージではないので、受け取ったお子さんが自分で考え始め、次の自分の行動を自ら決める持続性のあるメッセージであると言われています。

I(愛)メッセージとYOUメッセージ

 「やめなさい」と言われると脳が攻撃されたと捉えてしまう時期なので、私はこう感じていると言葉で伝えることで、最初は無反応でもじわじわと相手の心に届いていきます

YOUメッセージの後にI(愛)メッセージを加えてください


思春期はアクセル強め、ブレーキ弱め

 大人の脳と子どもの脳の大きな違いは、前頭前野が活発に働いているかどうか。この部分の役目は感情や行動の抑制など、いわゆるブレーキ機能と言われています。大人になれば、自分の行動にブレーキをかけて理性的に行動できるようになっていきますが、子どもの脳はこのブレーキ機能が未熟です。親の元を巣立ち、アクセル全開で行きたいけれど、思春期はブレーキを上手くかけられない時期でもあります。

前頭前野=ブレーキ機能

そして思春期脳は往々にしてリスクのあることを好み、危険なものや魅力的なものにハマりやすく、依存症になりやすいと言われています。ですから親が外付けのブレーキになって、それは絶対にいけないことだと本当に厳しく言い聞かせなければいけない時期とも言えます。お子さんからどんなに反抗されたり嫌われても、「あなたのことが本当に大事なのだ」ということを、逃げずに訴え続けていただきたいと思います。

親が外付けのブレーキになろう


誤学習とは?

 お父さんやお母さんに愛され認められたくて、子どもたちはとても頑張ります。ある一定のパターンで、子どもたちは「誤学習」ということを繰り返します。子どもは、叱られることも注目してもらえていると勘違いしてしまうのです。子どもたちは無意識ですが、叱られるような行動のほうが親から即座に注目してもらえると勘違いしているお子さんが、問題行動を繰り返してしまうことがあります

 あたり前の行動や好ましい行動を評価されるより、問題行動を指摘されることが多いことで「誤学習」が起こります。何でもないあたり前の行動をしている時や、正しく好ましい行動のほうをより注目してあげることで、この誤学習を修正することができます。兄弟げんかが始まったら、「はい、今は宿題の時間です」など、お母さんはスルーして、淡々とお子さんにしてほしいことを伝えてください。好ましくない行動にはご褒美を与えないということです。逆に、「食器を下げた」「洗濯物をかごに入れた」などの小さな行動には、「ちゃんとできたね、えらいね」と伝えてあげてください。小さいお子さんなら、比較的早く誤学習が改善されるケースが多いようです

「誤学習」は、修正できます


反抗期は期間限定

 反抗期は子どもたちが順調に育っている証であり、体当たりでお父さんやお母さんの愛情を試すような時期でもあります。また子どもたちにとっては、体がどんどん変化し、周囲の人との関係性も少しずつ変化していく、とても不安定な時期でもあります。だからこそ自分の感情を上手く出せなかったり、苛立っている様子も増えてくると思いますが、ひとつ言えるのは親の愛情はしっかりと伝わっているということ。それを信じて、どんなに無視されても「おはよう!」や「おかえり!」の挨拶を伝え続けてください。そしてその挨拶には、お子さんの名前を加えてあげてください。それが子どもたちにとっては、「自分のことを気にかけてくれているんだな」という、とても大切な存在認証になります。

 思春期は必ず終わります。この時期は期間限定なのだからと、楽しみながら過ごしていただければと思います

期間限定

実際の講座の様子を一部配信中!


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