ままぱれ

小学6年生の息子に自立してもらうにはどうすればいい?

小学6年生の息子はまだまだ私にべったり。
朝も自分で起きられないし、何か選ぶ時も「ママが決めて」と言うし、自分でこうしたいという気持ちがないのか!と心配になります。
中学生になれば自分でしなければならないことも増えると思うので早く自立してほしいのですが、どうすればいいでしょうか。

小6の息子に自立してもらうにはどうすればいい



 ご質問をありがとうございます。ご質問いただいた内容を拝見し、まず、息子さんが素直にお母さんを頼っていることから相談者さんがこれまで息子さんと良好な関係を築いてこられたのだなと思いました。息子さんは小学6年生ということで、下級生のお手本とならなければならないプレッシャー、中学校に向けての不安などがあるかもしれません。親に甘えていたい気持ちと大人として扱われたい気持ちが同居しているといわれている思春期の子どもにおいては、自分が安心できる場所を確保するということが、自立へ向けた成長発達において重要となります。外で精一杯頑張っている息子さんが、家ではお母さんに甘えることができているということは、とても素晴らしいなと思いました。お子さんの年齢が高くなるにつれ、親離れさせなくてはと焦る気持ちが強くなるかもしれませんが、「必ず迎えてくれる場所がある」「帰る場所がある」という安心感は、親から離れ、少しずつ行動範囲を広げていくための力になるとも言われています。息子さんにとって相談者さんは、息子さんの安全基地になっていると思いますので、無理に現在の関係を変化させなくても良いかと思われます。

 とはいうものの、息子さんに早く自立してほしいという相談者さんの心配もごもっともと思います。そこで、相談者さんのお子さんの自立へ向けた対応として、以下のようなものをご紹介させていただきます。

 まず、朝に息子さんが自分で起きられないことについては、原因や対策を息子さんに考えてもらい、話し合ってみることはいかがでしょうか。自立を促すために大切なものの一つとして「考える力」があります。目覚まし時計を新たに準備することや早く寝ることなどが出てくるかもしれません。実行した際に、もし失敗して遅刻することがあっても、「いつもママが起こしてくれるわけではない」と、自立への動機づけを得るチャンスかもしれません。すぐに難しい時は、土日や春休みなどの余裕のある時期から始めてみましょう。また、買い物など「何かを選ぶ場面」では、息子さんが結果(決定)を出すまで粘り強く待ってみてはどうでしょうか。もし、決められないという反応があれば、「好みは何か」「興味を持っているものは何か」などについて息子さんから引き出すようなお話ができると、息子さんの「考えていることの整理」になり、さらに「ママは自分の考えをしっかり聞いてくれる」という信頼感の醸成にもつながると思います。また、私の経験ですが、いつの頃からか自分でじっくり考え買ったもの(買ってもらったもの)は何となく嬉しく愛着が沸くようになった思い出があり、このことが私の自立の始まりだったかもしれないと振り返りました。一方で、「自分で考える」経験が少ないお子さんの場合、それを負担に思うことがあるかもしれません。また、考えて実行しても予想に反してうまくいかなかった場合には挫折を経験することになります。このような場面でも、自身で考えることや対応することを見守り、お子さん自身でどうにもできない場合には親御さんが手を差し伸べることで、失敗を過度に恐れることなく自信をもって自立に向けた成長ができると思います。

 まずは焦らず、相談者さんに息子さんが安心して甘えることができるという関係を楽しみながら続け、自立に向けたサポートができると良いですね。


アドバイスをいただいたのは…
高根 秀成 先生

福島県出身。専門は成人看護学。
看護師の経験を経て、現東北福祉大学健康科学部助教。2児の父。



  

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