ままぱれ

小2の娘が反抗期。学校での出来事も教えてくれません。どう向き合えばいいですか?

小学2年生の娘の中間反抗期で悩んでいます。以前は学校であったことを楽しそうに教えてくれたのに、今はこちらから聞いても「ママには関係ない!」と言われてしまいます。学校に行き渋って、不登校になりそうな気配もあるので、その前に対処できる事があれば教えてください。(仙台市・Kさん)

 小学2年生の娘さんが、学校での出来事を教えてくれなくなったり、学校に行き渋るような感じになっているというご相談です。お父さん、お母さんとして何がしてあげられるのかを考えてみたいと思います。

 小学校に入学するころから、子どもたちはご両親との関係とともに、友達関係をとても大切にするようになります。今はあまりきれいな形では見られなくなりましたが、ギャングエイジと言われる「子どもたちだけの集団」の中で、友人関係のトラブルを解決したり、自分たちでいろいろ工夫して遊びながら、社会的スキルを身に着け、自信を持っていくものです。例えば、親と一緒の時は一人でレジに行って買い物をしたがらないようなお子さんも、友だちと一緒に行けば、あたりまえのように一人で買い物をするようになったりします。「子どもたちは、おとなの目が届かないところでしか成長しない」ということですね。

 そんな年齢ですので、お父さん、お母さんに対しては、「困っていない時は私の世界にはいってこないで!」という心も生まれてくる時期です。子どもによっては「授業参観に来ないで欲しい」と言ったり、親が学校でのことを聞いても「忘れた!」でごまかすこともあります。もちろん、忘れたわけではなく、言いたくなかったり、めんどうだったりするわけです。

 そんなお子さんが学校に行き渋っているということは、確かに学校で「何か」があったのかもしれません。お父さん、お母さんが心配になるのは当然のことです。それでも何も話してくれないのは、お子さんが自分で一生懸命解決しようと頑張っている最中だからかもしれませんね。私たちおとなは、「こんなことを親に話したくない」ということこそ、最初に親に話しておかないと、もっと面倒になることは経験的にわかっていますが、子どもたちはまだそこまでは理解できません。そして、些細なことでも「こんなことは親には知られたくない」という気持ちも持ちやすい年齢です。あまりしつこくあれこれ尋ねると、今よりももっと何も教えてくれなくなってしまうかもしれません。

 親は子どもにとって「安全基地」である、という考え方があります。子どもたちは家の外でいろいろトラブルを経験しながら成長しますが、どんなトラブルにあっても、「親だけは自分の味方で、自分を守ってくれる」という安心感が大切だ、ということです。学校への行き渋りが続くようなら、例えば個人面談の時などに担任の先生に相談し、学校での様子や家庭の様子について情報交換するのはよいと思います。そんな情報交換の中で、もしも子ども同士だけでは解決できないような問題が明らかになった場合には、「なぜ話してくれなかったの?」「そんな大事なことは教えてくれなきゃダメじゃない!」ではなく、「そんなことがあったんだ…、いろいろ困ってたんだね…」と寄り添いながら十分に話をきいてあげてください。そして、お子さんが納得できるような解決策を一緒に考えてあげてください。

POINT!
子どもたちは家の外でいろいろトラブルを経験しながら成長しますが、どんなトラブルにあっても、「親だけは自分の味方で、自分を守ってくれる」という安心感が大切です。十分に寄り添いながら話をきいてあげてくださいね。


アドバイスをいただいたのは…
佐藤 俊人 先生

宮城県出身。専門は発達心理学。自治体の子育て支援活動を行っている。
何歳になっても「子どもに成長させられている親」でもある臨床心理士。
現東北福祉大学総合福祉学部准教授。


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