ままぱれ

アレルギーの子どもたちがおうちで快適に過ごせるように

子どもたちがハウスダストとダニアレルギーです。最近、アレルギーのある子が増えてきていると皮膚科で聞きましたが、そうなのでしょうか?家の掃除をどのくらいの頻度でやればいいかや、生活の中で工夫できることを知りたいです。(仙台市・Iさん)

 皮膚科でアレルギーのある子どもが増えていると耳にされたのですね。子どもたちのアレルギーの状況やアレルギーがひどくならないようにできることについてお伝えいたします。

 はじめに子どもたちのアレルギーの状況をご紹介します。日本では、学校における幼児、児童・生徒の発育と健康の状態を明らかにすることを目的として、「学校保健調査」というものが行われています。アレルギーに関係する「鼻・副鼻腔疾患」と診断されている子どもたちの割合をみると、平成16年(2004年)は5歳では2.7%、小学生全体では10.4%、令和6年(2024年)は5歳では2.7%、小学生全体では12.1%となっています。20年前よりアレルギー性の病気が少し増えているようです。また、東京都では3歳の子どものアレルギーについて、平成11年(1999年)度から5年ごとに調査をしています。3歳までに医師からアレルギーが関わっている病気(ぜん息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎またはじんましん)と診断された割合をみてみると、平成11年(1999年)度は36.8%、令和元年(2024年)度は38.1%になっています。どちらの調査でも子どものアレルギーは少々増えているようですね。

 次に、ハウスダストとダニアレルギーがひどくならないための工夫をお伝えします。ハウスダストの約3割は家の外から持ち込まれる土や砂ぼこり、昆虫の死骸やフン、花粉、排気ガスの粒子などですが、残りの約7割は家の中で発生すると言われています。ハウスダストは人が動くと舞い上がるため、掃除はハウスダストが床に落ちているうちに床クリーナーやモップで床を拭き、そのあとに掃除機で吸い取りましょう。そして、掃除機で掃除をするときには1畳あたり30秒以上の時間をかけ、可能であれば週に2回以上行えると効果的です。窓を開けたりエアコンをつけたりしながら掃除をすると、ハウスダストが舞い上がってしまうので注意してください。また、ダニは高温多湿の環境を好み、室温25度を超え、湿度が70%以上になると急激に増えます。今年の夏もとても暑かったので、ダニが増えやすい状況かもしれませんね。カビも高温多湿を好み、湿度が60%を超えると一気に増えるため、除湿機やエアコンの除湿機能を利用して湿度を下げ、浴室も換気扇をつけたり窓をあけたりして換気に気をつけましょう。寝具の工夫として、ベッドのマット、布団、枕にはダニを通さないカバーをかけるとよいです。シーツやタオルケットは1週間に1回洗濯をし、可能であれば布団は1年に1回を目安に水洗いをしましょう。布団はできれば週2回以上干して風を通すのが理想的と言われています。外に干すことが難しい場合には、室内干しや布団乾燥機をかけてもよいです。そして週に1回以上布団に掃除機をかけていくこともお勧めします。

<参考>
文部科学省:学校保健統計調査
東京都保健医療局:東京都アレルギー情報navi.

Point

 最近の夏の暑さも、ダニやカビの発生に影響しているかもしれません。ハウスダストやダニアレルギーがひどくならないため、週2回以上の掃除や週1回の寝具の洗濯など、こまめな対応をお勧めします。

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