ままぱれ

子どもの水分補給について

私は子どもの水分補給は水かお茶で良いと思うのですが、祖父はスポーツドリンクを与えたがります。
氷もたくさん入れています。何度か説明したのですが、「そちらの方が飲みっぷりがいいのに…」と言っていて、納得してくれているのか不安です。
正しい水分の摂りかたを教えてください。

子どもの水分補給について



 成長段階にあるお子さんの場合、飲み物の種類や冷たさ、量などの選び方に悩みますよね。

 まず、一般的に小さなお子さんの水分補給としておすすめなのは、Oさんが仰る通り、水やお茶です。お子さんの歯(乳歯)は大人の歯(永久歯)と違ってエナメル質が薄いため、甘いものを摂りすぎると虫歯になりやすいという特徴があります。また、甘い飲み物や濃い味の飲み物に慣れすぎてしまうと、水やお茶を好まなくなってしまう可能性もあります。そのため、小さいお子さんの日常的な水分補給としては、糖分が多く含まれるスポーツドリンクやジュースより、水やお茶をご用意頂くのがおすすめです。

 一方、例えば、暑い日に公園などで思い切り外遊びを楽しみ、いつも以上にたくさん汗をかいた時は、水分だけではなく、汗で失った塩分も一緒に補給することが必要になります。その場合は、スポーツドリンクで水分補給をするのが効果的です。ただ、お子さんの年齢が小学校に上がる前の幼児さんの場合は、糖分を多く摂りすぎてしまうことがないように、大人用の市販のスポーツドリンクをそのまま出すのではなく、少し薄めて飲ませてあげましょう。

 また、お茶の場合は緑茶よりも麦茶がおすすめです。緑茶に含まれるカフェインには利尿作用があるため、飲みすぎると尿と一緒に体の水分もたくさん外に出てしまいます。その点、麦茶にはカフェインが含まれておらず、汗で失われがちなミネラルが豊富に含まれているという特徴があります。そのため、お茶であれば麦茶を中心にしつつ、緑茶の場合は飲みすぎに気をつけながら摂取するようにしましょう。

 暑いとついつい、氷を入れた冷たい飲み物を飲みたくもなりますが、急に冷たいものを体にいれると、胃腸の働きに影響が出る可能性があります。特に、小さいお子さんは、大人に比べ、自分で自分の体調の変化に気づきにくいということもありますので、お子さんがほしがる場合でも、大人が氷の数を調整し、入れすぎ、冷やしすぎには注意しましょう。

 また、喉が渇くとお子さんも一気に飲み物を飲みたくなるかと思いますが、お子さんの胃は大人に比べ小さいので、一度にたくさんではなく、少量ずつこまめな水分補給を心がけましょう。

 御祖父様も、Oさんのお子さんが可愛らしくて、ついつい、「飲みっぷりの良いもの(=お子さんが好きな物)を飲ませてあげたい」と思ってくださっているのではないか思いますが、意見が食い違うと悩みますよね。お子さんを思ってくださることに感謝をしつつ、大人と違い、心も体も発達している最中のお子さんのためには、お子さんの体に負担が少ない飲み物を選んだり、量や冷たさを加減してあげることが、お子さんの今の元気だけでなく、将来の健康を支えることにもつながることを、伝えてみてくださいね。


POINT!
乳歯は永久歯より虫歯になりやすいため、水かお茶がおすすめです。
汗をかいて塩分も補給する必要がある場合は大人用のスポーツドリンクを薄めて飲ませましょう。
また、カフェインや冷やし過ぎにも注意が必要です。
少量ずつこまめな水分補給を心がけましょう。


アドバイスをいただいたのは…
高野 亜紀子 先生

青森県出身。専門は子ども学。社会福祉士。
現東北福祉大学総合福祉学部講師。2児の母としての経験を生かしながら、子育て支援、保護者支援、保育者養成に関する実践・研究活動を行っている。



  

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