なかなか寝てくれない子の寝かしつけのコツ
もうすぐ1歳半になる男の子なのですが、寝かしつけてもなかなか寝てくれません。体力のある子なので、遊んでも疲れないようです。
寝かしつけのコツや、夜にちゃんと寝るための日中の過ごしかたなどありましたら教えてください。
せっかくの夏休み、お子さんに夏休みらしい体験をさせてあげたいですよね。厚生労働省によると、2021年のお子さんがなかなか寝てくれないと、寝かしつけをしている親御さんは疲れてきますよね。1歳半頃のお子さんは、「やりたい」「やりたくない」の意思がだんだんはっきりしてくるため、夜眠る際にも「まだ寝たくない」「もっと遊びたい」と意思表示をされることがあるかもしれません。お子さんの寝つきが少しでもよくなるように、日中の過ごし方や寝かしつけの方法についてお伝えできればと思います。
はじめに日中の過ごし方についてです。朝起きる時間、お昼寝の時間、お風呂やご飯の時間を、できるだけ毎日同じ時間帯にすることで、お子さんの生活リズムが整い、寝かしつけがしやすくなると言われています。人には1日周期でリズムを刻む「体内時計」というものが備わっており、意識しなくても、朝目が覚めて、夜眠くなります。この体内時計は、毎朝日光を浴びることでリセットされますので、朝起きたら日光を浴びることができるとリズムが整いやすくなると思います。1歳半頃のお子さんのお昼寝は、1日の中で1回もしくは2回のお子さんがいらっしゃるかもしれません。お昼寝を2回する場合、朝起きるのが遅いと午前寝の時間が遅くなり、自然と午後のお昼寝も遅くなってしまいますので、お子さんの朝起きる時間に気をつけるとよいですね。また、午後のお昼寝の時間が長くなると、お子さんの体力が余っていたり、遊び足りなかったりで、寝かしつけがしづらくなります。そのため、午後のお昼寝は、1~2時間程度にし、午後3時頃までには切り上げられるとよいですね。お風呂の時間ですが、人は、体温が下がってくると眠りやすくなるので、寝かしつけを始める1時間前までには済ませておくとよいでしょう。他にも、夜寝る前に光を浴びると眠りを妨げると言われており、同じ光の明るさでも、大人よりお子さんのほうが光を感じやすいです。スマートフォンなどの画面からでる光もお子さんの睡眠に影響しますので、寝る前の時間帯には、画面を見ることをさけるようにしましょう。
次に寝かしつけについてです。「入眠儀式」という言葉を耳にされたことがあるでしょうか?寝る前に毎日同じことを繰り返すことを、「入眠儀式」と言います。寝る前に毎日同じことを行うことで、これから寝る時間だということがお子さんに伝わり、お子さんを眠りへと誘いやすくなります。入眠儀式として、例えば、絵本の読み聞かせがあります。1歳を過ぎると、だんだんと大人の言っていることが理解できるようになり、絵本の内容も聞いてわかるようになってきます。絵本を読んでもらっているうちに眠くなり、「そろそろ寝よう」と気持ちを切り替えることができます。他にも、オルゴールの音などの落ち着く音楽を静かに流す、お子さんのお気に入りの歌を歌う、お子さんが大切にしている人形やぬいぐるみなどを寝室に一緒に連れていく、お子さんの背中を優しくさするなどがあります。お子さんが好むものを親御さんにしてもらえることで、心身ともにリラックスしやすくなりますので、お子さんにあった方法を見つけられるとよいですね。
POINT!
毎日の生活リズムを整え、お昼寝やお風呂の時間にも気をつけましょう。また、絵本の読み聞かせや落ち着く音楽を流すなど、毎日寝る前に同じことを繰り返せば、眠りへと導かれやすくなります。
アドバイスをいただいたのは…
渥美 綾子 先生
山形県出身。専門は公衆衛生看護学。看護師・保健師。保健師の経験を経て、看護師・保健師の教育に携わるようになる。現東北福祉大学健康科学部講師、同次世代育成支援室母子保健部、保健師。
関連記事
【子育ての疑問質問】 子どもの生活リズムの整え方とストレス解消法
子育ての悩みを相談したい方はこちらから