子どもの生活リズムについて
3歳の娘と5歳の息子がいます。ふたりとも幼稚園に通っていて、私も家にいるので3時前後に帰ってくるのですが、娘は園で体力を使い果たしてくるのか、帰って来ると眠そうです。
子どもたちの起きる時間や朝食、帰ったら何をして、ご飯やお風呂は何時がいいのか生活のリズムを整えたいのですが、どんな時間に何をするのがベストなのでしょうか。
3歳の娘さんと5歳の息子さんとでお疲れ具合が異なると、どちらに生活リズムをあわせてどんな風に過ごしたらよいか、悩みますよね。
まず、様々な調査結果がありますが、3歳から5歳のお子さんの場合、概ね10~11時間、連続した睡眠がとれることが理想とされています。そのため、朝7時に起床するとした場合、18時~19時に夕飯や入浴をすませ、20時、あるいは21時に就寝することが推奨されています。
個人差はありますが、3歳児の場合、体力が十分につくまでは、幼稚園からお家に帰るころに疲れて眠くなってしまうお子さんも少なくありません。そのため、お子さんが眠そうにしている場合は、帰宅後にお昼寝の時間をつくってあげることも大切です。ただ、お昼寝の時間が遅くなってしまったり、長く寝すぎてしまうと、逆に夜の寝つきが悪くなり、朝起きる時間も遅くなったり、すっきり起きられなくなってしまう可能性があります。そのため、お昼寝をするとしても、時間としては30分~1時間程度、遅くとも15時には起こしてあげるとよいでしょう。
一方、相談者さんのように、幼稚園からのご帰宅が15時前後でお昼寝が難しい場合は、幼稚園のお迎えの前に、ある程度夕飯の下ごしらえやお風呂の準備をしておき、娘さんのお疲れ具合に応じて早めに夕飯や入浴を済ませ、就寝できるようご準備なさるのはいかがでしょうか。お子さんが疲れて眠くなると、ぐずることが多くなったり、集中力や注意力が低下し、思わぬ転倒などの怪我を招いてしまうこともあります。その点、お迎え前に下ごしらえ等を終わらせておくと、お子さんを見守るための時間と気持ちに余裕ができるというメリットもあります。また、5歳の息子さんの場合、20時あるいはそれより前に就寝しようとしても、体力が有り余っていて寝付けない、ということもあるかもしれません。そのような時は、一旦、娘さんの就寝にお付き合いしてもらい、眠れなければ娘さんが寝付いた頃にそっと起きて、相談者さんと絵本を読んだり静かに遊んで、「ママを独り占めした」満足感を味わってもらうのもよいかと思います。
子どもが良く食べ、良く遊び、安定した情緒のもとで生活をするためには、規則正しい生活リズムが大切です。ただ、生活リズムにばかり気を取られてしまい、お子さんの満足感や欲求をないがしろにしてしまうのも、あまり望ましいことではありません。そのため、理想の生活リズムを目標としながらも、15時過ぎにうっかりお昼寝をしてしまったり、21時を過ぎたのにうまく寝付けない日がたまにあっても、それが習慣化されなければ大丈夫です。お子さんの体力やその時の気持ちを見極めながら柔軟に対応することは、決して簡単なことではないかもしれませんが、活動意欲も満たしながら、焦らずに生活リズムを整えてみて下さいね。
アドバイスをいただいたのは…
高野 亜紀子 先生
青森県出身。専門は子ども学。社会福祉士。現東北福祉大学総合福祉学部講師。
2児の母としての経験を生かしながら、子育て支援、保護者支援、保育者養成に関する実践・研究活動を行っている。
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