ままぱれ

いたずらばかりする息子への対応

最近家に置いてあるものをいたずらするのが好きな1歳3ヶ月の息子。
ダメなものに限って触ろうとするのでやめさせたいのですが、全部ダメと言って行動を制限するのも、興味をなくさせそうな気がして悩んでいます。どのように対応すればよいか教えて下さい。

いたずらばかりする息子への対応



 せっかくの夏休み、お子さんに夏休みらしい体験をさせてあげたいですよね。厚生労働省によると、2021年の お子さんが家に置いてある物をいたずらするとのことですが、1歳3ヶ月ですと、歩き初めの頃でいろんなものを口に入れたり目が離せない時期で、ハラハラする場面も多いのではないでしょうか。まだ小さい為、注意しても言葉での理解も難しくどう対応したらよいか悩みますよね。いたずらに困りながらも、お子さんの興味関心を大切にしたいというお母さんのお子さんを思う気持ちがご質問からうかがえます。

 さて、先ほど歩き初めの時期とお話ししましたが、子どもは生まれてからこのわずか1年の間に著しく成長します。ねんねから寝返りをし、ずりばいしたり、お座りができるようになり、はいはい、伝い歩き、立つことができるようになります。個人差はありますが1歳を過ぎた頃から少しずつ歩き始めるようになります。こうして、運動面の発達に伴い、子どもの視界は広がり、「あれはなんだろう?」「触ってみたい」「行ってみたい」など身近なものへ興味関心を持ち、関わろうとする意欲が高まります。そうした意欲の高まりが探索活動へつながり、探索することで子どもは満足感を得たり、さらなる興味関心や意欲へつながっていきます。大人から見ると「いたずら」という行動は、この時期の子どもにとっては順調な成長発達の証であり、いろんなものを見て、触れて、興味関心や意欲を満たしながら、様々なことを学ぶ大切な行動です。

 しかし、まだ何が危険で、善悪の判断もつかない時期ですから、ハサミやペン、薬など危険な物を出してしまったり、割れ物を落としてしまったり、飲み物をひっくり返してこぼしたもので遊んでしまったり、段差から落ちてしまったり、お子さんの身に危険が及ぶこともあります。その際はすぐに行動を制止しなくてはなりません。また、「○○したかったんだね。」とお子さんの気持ちに寄り添い受け止めながら、「危ないよ」「イタイイタイになっちゃうからこれはお片付けするね」など優しく言葉掛けしながら繰り返し伝えていきましょう。今すぐにはわからなくても少しずつ理解できるようになっていきます。

 また、この時期はお子さんが十分に探索を楽しめるように、お母さんも安心して様子を見られるように、思い切って環境を整えるのもよいと思います。子どもが触って危険な物や壊されて困るものは手の届くところに置かない、もしくは引き出しにロックを付けるなど危険防止策をとってみましょう。危険のないもので子どもの興味を引きそうなものをあえて飾ったり置いておくのも方法の一つです。
様子を見守る中で子どもの気づきや発見に「〇〇あったね~」「よく見つけられたね~」「これ取ってくれたの?ありがとう」など共感するのも子どもにとってより満足感を感じられることと思います。

 子どもの探索活動は、特定の大人との信頼関係による情緒の安定を基盤として活発になっていきます。お母さんの愛情により子どもは安心し、そばにいてくれる、見てくれているという安心感があるからこそお子さんは探索活動を楽しんでいるのだと思います。環境を整えつつ、お子さんの気持ちに寄り添いながら必要に応じて声を掛け、危険のない限りは成長の一つとして捉え基本的には温かく見守っていきましょう。。


POINT!
この時期の子どもにとって「いたずら」をするのは順調な成長発達の証です。お子さんが探索を楽しめる様に危険なものを排除し、引き出しにロックをかけるなど防止策をしましょう。


アドバイスをいただいたのは…
佐藤 桂子 先生

国見ヶ丘せんだんの杜保育園 主任保育士。国見ヶ丘せんだんの杜保育園に勤めて18年。4月から中学生になる娘と5歳の息子の2児の母。



  

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