ままぱれ

子どものダイエットについて

5歳の娘のことなのですが、ちょっとふとっているのではないかと思うのです。
好き嫌いなく何でも食べてくれるのはいいのですが、身長108cmで体重が23㎏、動作もゆっくりめ。このままだと小学校に上がってからからかわれるのではないかと心配です。
子どもでもできるダイエット方法があれば教えてください。

子どものダイエットについて



 5歳のお子さんの体格について、心配をしておられるのですね。子どもの体格に関しては、一般の方にも理解しやすい指標として「肥満度」というものがあります。計算式は、〔(実測体重(kg)-標準体重(kg))÷標準体重〕×100となりますが、少し複雑ですね。そのため、実際には「幼児の身長体重曲線」(※1)というものを用いることが多くなっています。必ず母子健康手帳にグラフが載っていますので、どうぞ確認してみてください。このグラフは、目で見て、どの肥満度の区分に入るのかを理解することができるようになっています。たとえば身長108cm、体重23kgの女の子の場合、区分としては「②+20%以上+30%未満」、呼称としては「ややふとりすぎ」に該当します。ただし、このグラフですと、これまでの体格の変化までは分かりません。同じく母子健康手帳に載っている「幼児身体発育曲線」ですと変化を捉えることができます。そのため、この2つの曲線を両方使うことが大切で、いつ頃から体重が増えてきたのか、その原因は何なのかを考えるヒントが得られます。

 さて、子どもでもできるダイエット方法を教えてほしいとのことですね。それには、まず肥満の原因について知ることがスタートとなります。子どもたちの肥満のほとんどは、「原発性肥満」であり、これは明らかな病気が確認できないものを指します。そして、この肥満は、「高エネルギー高脂肪食や運動不足の環境において肥満を発症しやすい形質または病態」として認識されるようになってきています。たとえば、「幼児肥満ガイド(※2)」は肥満予防には生活習慣を改善することが重要であること、そして以下のポイントが挙げられています。「夜更かしをせず睡眠時間を十分に取り、朝食をきちんと食べる」、「野菜を食べるようにする」、「食事は薄味にする」、「間食は時間を決めて取りすぎないようにする」、「清涼飲料水の摂取はできるだけ避ける」、「牛乳の摂取は1日200ml程度とする」、「テレビやDVDの視聴時間などのスクリーンタイムをできるだけ短くし、体を使った遊びをこころがける」などですが、いかがでしょうか?

 これらは3歳児健康診査を想定したものですが、これらとお子さんの生活習慣を比べてみたときに、何か気づいたことがあれば、そこが生活習慣改善のポイントということになります。なお、具体的な方法については、お子さんの体格の変化、それを生み出している原因を踏まえて考えていくのがよさそうです。まずはご家族で取り組んでみることもいいと思いますが、市の保健福祉センター、かかりつけの小児科等に相談してみると、お子さんの現状を一緒に確認することができ、お子さんに合った提案が得られるのではないかと思いますよ。

※1 厚生労働省 母子健康手帳(省令様式)のP49を参照
※2 日本小児医療保健協議会栄養委員会 小児肥満小委員会:幼児肥満ガイド


POINT!
まずは体重が増えてきた時期を調べ、その原因を知り、生活習慣を改善しましょう。市の保健福祉センターやかかりつけの小児科等に相談してみるのもいいでしょう。


アドバイスをいただいたのは…
下山田 鮎美 先生

山形県出身。専門は公衆衛生看護学。看護師・保健師。
現東北福祉大学健康科学部准教授、同次世代育成支援室長・保健師。2児の母であり、当事者としての視点を大切にしながら子育て支援の活動を行っている。博士(都市科学)。



  

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