人見知りをする娘のこれからが心配
小さい頃からずっとなのですが、もうすぐ5歳になる娘はまだ人見知りをします。
なかなかお友だちの輪にも入っていけないので、幼稚園や公園でも心配していたのですが、小学校に入ってもこれではいじめられたりしないか不安です。
少しでも人見知りしなくなる方法や声がけはないでしょうか。
小学校という、今よりもっと大きな集団生活にお子さんが入っていくとなると、友達との関わり方がとても気になりますよね。お子さんのことを大事に思うからこそ、辛い思いを味わわせたくないと、いじめをご心配なさる親御さんの愛情がとてもよく伝わってきました。ここで一つ、アドバイスをさせて頂くと、もし、お子さんが何か相手にわざと悪いことをしたわけではないのに、人見知りであることだけを理由にいじめられるとしたら、それは、自分と異なるタイプの人間を受け入れられずにいじめる方が間違っているのです。そのような時こそ、「あなたは何も間違っていない」「あなたはあなたの個性を大切にして良いんだよ」という安心感を、お子さんに与えて差し上げて下さい。
大人でも、慣れない場所や初めて出会う人の前では、いつも通りの自分を出せなかったり、緊張して人見知りをしてしまうことがあります。環境の変化や経験の積み重ねによって、少しずつ人見知りが和らぐことはありますが、まずは、人見知りは年齢が上がれば自然となくなるもの、というより、その方の個性や特性の一つとお考えになってみて下さい。
「人見知り」の理由は、新しい場所や人に対する不安や緊張などが考えられます。もしかするとお子さんはとても敏感で、どんな人だろう、こうなったらどうしよう、大丈夫かな、うまくいくかな、という不安や緊張感でいっぱいなのかもしれません。そこで、なかなかお友達の輪に入れない理由をじっくり聴き、それを否定せずに気持ちを受け止め、不安や緊張に寄り添うことをおすすめします。また、こうした不安や緊張感を和らげるためには、「もしもお友達とうまくいかないことがあっても大丈夫。側にいるよ。」「失敗しても大丈夫。いつでもあなたの味方だよ」ということを、言葉や態度で伝えてみて下さい。そして、少しでも自分から輪に入ることができたり、お友達と楽しそうに遊ぶことができた時は、「勇気を出せたね、遊べたね」とお子さんの頑張りをたくさん認めてあげましょう。頑張りやありのままの姿を認めてもらえたり、絶対的な味方がいてくれる安心感が自信につながると、少しずつ、人見知りのハードルが下がっていくのではないかと思います。
新しい場所や人に慣れるスピードは、人それぞれです。人によって違いがあることは決して悪いことではなく、一見、短所にとらえられがちな「人見知り」にも、周りの変化にとても敏感で感受性が豊か、物事に慎重で繊細、観察力がある、といった長所もあります。もし、「あなたもみんなみたいに自分から輪に入らないと」などと声をかけてしまうと、プレッシャーとなり逆効果になることもあります。あるいは、私の気持ちをわかってもらえない、と信頼を損ねてしまう可能性もあります。心配はつきないことと思いますが、お子さんの良い所にも目を向け、お子さんなりのペースを大事にしながら、成長を楽しみに見守ってみて下さいね。
POINT!
人見知りはその子の個性や特性の一つだと思ってください。なぜ人見知りしてしまうか理由を聞き、何が起きても自分は味方だと言い聞かせれば、安心感から自信につながることもあります。
アドバイスをいただいたのは…
高野 亜紀子 先生
青森県出身。専門は子ども学。社会福祉士。現東北福祉大学総合福祉学部講師。
2児の母としての経験を生かしながら、子育て支援、保護者支援、保育者養成に関する実践・研究活動を行っている。
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