ままぱれ

赤ちゃんのあせもについて

昨年12月に生まれた娘が初めての夏を迎えます。
夏になったらオムツのウエスト部分などは暑いだろうし、子どもはあせもができやすいと聞きます。
あせもを防ぐ日常のケア方法と、できてしまった時にどうすればいいか教えてください。
「掻いちゃダメ」と言っても聞いてくれないでしょうから、心配です。

赤ちゃんのあせもについて



 汗ばむ陽気となり、お子さんのあせもについて気になる季節になりましたね。
ご質問にある、あせもに対するケアについて、あせもとは何なのかという点も踏まえ、一緒に考えたいと思います。

 まず、あせもは、大量に汗をかいたときに、汗を出す管(汗管)が一時的につまってしまい、汗がスムーズに出せなくなってしまったこと、その汗が皮膚にたまることにより周囲を刺激してしまうことによっておこるものです。あせもができやすいのは、首のまわり、肘や膝の内側、足のつけ根などですね。私たちは、暑いときに汗をかいて体温を調節していますが、その汗が大量に出る場面、たとえば高温多湿、発熱、スポーツ時などにあせもが出やすくなります。また、子どもたちは、体が小さいのですが、汗腺の数は大人と変わらないため、汗腺も密度が高く、汗をよくかきます。

 それを踏まえた予防策としては、汗を大量にかかずに済むよう、高温多湿の場合は、エアコンや扇風機を上手に活用し涼しい環境をつくること、通気性のよい衣類を身に着けること、などの対応が考えられます。もしかしたら、エアコンを使用すると汗がうまくかけなくなるのでは、ということを気にされる方がいるかもしれません。これは、エアコンを使用することによって暑熱順化(暑い環境に何度も身をおいたり、暑い中で運動を繰り返したりすることで、たくさん汗をすぐにかけるようになること)が阻害されてしまうのではという懸念ですね。現在は、日常生活の中でも十分暑熱順化は促されると考えられています。熱中症予防、そしてあせも予防という点においても、気温が高い日はエアコンを使用してください。そして、汗をかいたときにはそのままにせず、汗をガーゼなどのやわらかい布で拭きとったり、ぬる目のお湯で洗い流したりといったことがお勧めです。お風呂の時間にこだわらず、たくさん汗をかいたらシャワーで洗い流してあげましょう。そしてお子さんの髪の毛が長くなってきたら、髪を結ぶようにするのもいいですね。

 また、あせもは、皮膚が急にまっかになったり、強いかゆみを伴ったりすることも多いです。掻きむしると皮膚の感染症をおこしてしまうこともあります。そのような場合は、あせも用の塗り薬を使用すると、かゆみや炎症を抑えることができ、回復も早まります。このような薬は市販薬としてドラッグストア等でも購入できるので、もし薬剤師などがいる場合は、症状を伝えどれがよいか相談してみてください。もし症状が強い、あるいは市販薬を塗っても改善しない場合は、皮膚科を受診したほうがいいですね。また、小さいお子さんですと、掻いてしまうこともあるでしょう。その時に備え、爪を短く切っておくことも大切です。

 子育ては初めての体験の連続ですね。お子さんと共に過ごす初めての夏、あせもや熱中症に気をつけながら、どうぞ有意義にお過ごしください。


POINT!
高温多湿を避け、ガーゼなどやわらかい布で拭き取ったりお湯で洗い流してあげてください。
もしあせもになった時のことを考えて、掻くのを防ぐために爪を短く切っておくことも重要です。
また、あせもが市販薬で改善しない時は皮膚科を受診することをおすすめします。


アドバイスをいただいたのは…
下山田 鮎美 先生

山形県出身。専門は公衆衛生看護学。看護師・保健師。現東北福祉大学健康科学部准教授。
2児の母であり、当事者としての視点を大切にしながら子育て支援の活動を行っている。博士(都市科学)。



  

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