ままぱれ

朝、保育園への身支度をスムーズにしてもらうためには?

保育園に通う4歳の娘は、朝の身支度にいつも時間がかかっています。
身支度もなかなか進まないし、出かける時間になってもアニメを消したがらないので、一緒に仕事に出なければならない私は毎日ハラハラしています。
スムーズに支度して出るにはどうしたらいいでしょうか。

朝、保育園への身支度をスムーズにしてもらうためには?



 スムーズに支度して出るためのコツについて、思い浮かぶことをいくつかお伝えしていこうと思います。ぜひ、ご自分のこども時代を思い出しながら、場面を想像してみてください。

 まず一つ目は、プレッシャーをかけるのをやめてみるということです。たとえば、親が焦れば焦るほど「早く早く!」「間に合わないよ!」、下手をすると「おいていくからね」というような言葉がつい口から出てしまいがちです。大人は、そのような声がけをすることで子どもの行動を促そうとしますね。しかし、どうやら子どもたちにとって、それらの言葉はプレッシャーになってしまうようなのです。その結果、思うように体が動かなくなってみたり、やる気がなくなってみたり、反発してみたりという様子が見受けられ、かえって支度が進まなくなるということが起こったりします。そのため、そのような言葉が口から出そうになったら、まずは親側が深呼吸などして心を落ち着かせるといいですね。

 二つ目は機会をみつけて、保育園に出かけるまでのお支度をお子さんと一緒に書き出してみたり、かかる時間を一緒に計算してみたりすること。要するに、見通しが持てるようにするということです。しかし、実際には、そのとおりにならないこともあるでしょう。そのような場合は、たとえば、親からお子さんへの一方的な指示にならないよう、お子さん自身にタイマーを設定してもらうなど、できそうなことを自分で決めて、自分に約束し、自分で守れたと思えるような工夫を設けると効果的です。最初はクリアしやすいシンプルなことから始めて少しずつ難易度をあげること、さらに、それができた時には、間髪入れず褒めるようにすると、お子さんは誇らしくなったり、自信につながったりするでしょう。

お子さんが自分の支度の進みぐあいに気づけるよう、親御さんの支度の途中経過を見せたり伝えたりしてみるということです。「ママは、ご飯食べ終わったよ」「○○ちゃんはどんな感じ?」、「ママはお着換え終わったよ。あとは靴下はいたらお仕度はおしまい」「○○ちゃんは?」といった感じです。これらは、お子さん自身が自分の状況を客観視し、自分で気づいて行動につながるようにという工夫ですね。

 今回は、スムーズに支度して出かけるためのコツについて三つのことを提案しました。4歳は、自分の意思がはっきりしてくる分、それがうまくいくことで多くの自信がはぐくまれていく時期でもあります。朝の身支度は一つの例ですが、いろいろな場面で、自分で考え、自分で気づき、やってみたらうまくいったという体験を増やしてあげたいものですね。


アドバイスをいただいたのは…
下山田 鮎美 先生

山形県出身。専門は公衆衛生看護学。看護師・保健師。現東北福祉大学健康科学部准教授。
2児の母であり、当事者としての視点を大切にしながら子育て支援の活動を行っている。博士(都市科学)。



  

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