ままぱれ

小学3年生の息子が嘘をつくように。どう注意すれば改善できる?

4月から3年生になる息子は、放課後は児童クラブに行っています。宿題はそこで済ませるように言っていたし、本人も「終ったよ!」と言っていたのに、先生からの連絡でやっていなかったことが判明。
どうやら上級生たちから入れ知恵されたようで…。こんなふうに嘘をつくようになるなんてショックです。
どう注意したらいいでしょうか。

小学3年生の息子が嘘をつくように。



 お子さんが嘘をつくようになったのは心配ですよね。今回は、児童クラブで終わらせているはずの宿題を、「終わった」と言っていたのに実はしていなかった、というご相談です。子どもたちは、いろいろな理由で嘘をつくものです。相談者さんのお子さんに当てはまるかどうかはわかりませんが、子どもたちがつく嘘について少し考えてみましょう。

  

 小学校に入ると、学校での出来事をあまり親に話そうとはしないお子さんも多いものです。親は「学校楽しかった?」「誰と遊んだ?」「給食全部食べてきた?」「お休みの子、何人いた?」など、ついあれこれ尋ねてしまいますが、子どもたちは、特に大事件があったわけでもないのに一つひとつ答えるのも面倒くさいわけです。さっさとテレビをみたいし、ゲームもしたいし…です。そして、「児童クラブで宿題してきた?」と聞かれたようなときに「してこなかった」と答えたら、そのあとどんな面倒なやり取りが始まるかも、子どもたちは十分に予測できます。だからその場しのぎで「やってきた」と答えるわけですね。同じ理由で、親が何を聞いても「忘れた!」と答えるお子さんもいます。もしかすると、私たち大人の行動が、子どもに嘘をつかせているのかもしれません。そんな子どもたちですので、今回の嘘にはあまり悪気は感じられません。私たち大人も、快適に日常生活を送るために、その場しのぎの嘘をつくこともがあります。その嘘がバレた時、さらに面倒なことになるというのを理解できるようになるのは、もう少し年齢が上がってからです。

 さて、宿題をしないことを先生に指摘されるのは何とか改善したいものです。今回の場合は、嘘をついたことを叱るよりも、どうしたら宿題をするようになるか、を考えたいところです。まずは、「児童クラブでしてきた宿題をみせてね」というところからだと思います。ちゃんとしてきていたら、まずそこは褒めてあげてください。字が汚くとも、間違っていても…です。もしも間違っているところがあったら、相談者さんも一緒に直してあげてください。「まちがってるから自分で直しなさい」では、子どもは突き放されたような気になってしまいます。また、「してないのにしたと言っているとき」や「してないと言っているとき」も、嘘をついたことや、してないことを叱るのではなく、「しかたないなー、じゃ、一緒にやろうか…」という姿勢が大切だと思います。

 おそらくお子さんは、その日児童クラブで、宿題をやること(マスをうめること?)も忘れるくらい有意義で楽しい経験をたくさんしてきたのでしょうね。


POINT!
今回は、上級生たちから知恵をもらってその場しのぎの嘘をつくことを覚えましたが、相談者さんも知らないところで「いい知恵」ももらっているはずです。嘘をついたことや、してないことを叱るのではなく、「しかたないなー、じゃ、一緒にやろうか…」という姿勢が大切だと思います。


アドバイスをいただいたのは…
佐藤 俊人 先生

宮城県出身。専門は発達心理学。
自治体の子育て支援活動を行っている。
何歳になっても「子どもに成長させられている親」でもある臨床心理士。
現東北福祉大学総合福祉学部准教授。



  

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