ままぱれ

兄弟・姉妹で習い事をしたい子としたくない子がいる時はどうするべき?

子どもの習い事について悩んでいます。
我が家は上の子が習い事をしたくないタイプ、下の子はいろいろとやりたがるタイプで、まったく逆です。下の子ばかり習い事をさせるのに抵抗があるのですが、みなさんどうしているのでしょう。上の子も好きそうなものに通わせてみたほうがいいのでしょうか。

兄弟・姉妹間での習い事について



 同じ親から生まれたきょうだいでもこうも違うものかと、その個性の違いに戸惑うことがある一方で、その個性の分だけ、親として様々な子育てを体験させてもらえていることも、とても興味深いですよね。

 相談者さんも恐らくお察しのとおり、習い事をする目的や理由の一つは、お子さんが興味を持ったことをきっかけに、余暇時間を使って様々な力を伸ばすことにあります。目標に向かって努力する力を養うこと、達成感を味わうこと、また、思うようにいかず伸び悩んだり、辛いことがあったりしたとしても、投げ出さずに乗り越える力をつけること等、習い事を通して得られる成果は、学力やスポーツの成績等以外にも様々かと思います。その一方で、そうした力を身につける原動力となるのは、何より、その習い事をやりたい、習い事が楽しい、好きだという気持ちです。そうした気持ちが主体的な活動、やる気、継続して取り組む姿勢に繋がります。その為、上のお子さんが今は習い事をしたくないと話してくれているのであれば、無理に通わせるタイミングではないように思います。

 一方、習い事には、前述のような力を養うこと以外に、お子さんにとっての居場所づくりになり得るというメリットもあります。学校や家庭で何か嫌なことがあった時、習い事先がお子さんにとって気分転換の場、気持ちを切り替える場にもなります。

 また、習い事先で出会った友達と関係性を築くことができていると、例えば、もし、お子さんが学校の友達とうまくいかず、人間関係で悩むことがあった時、「大丈夫、私の友達は学校以外にもいる。私には、ありのままの自分を受け入れてくれる人や場所が他にもある」という安心材料が一つ増えることが期待できます。このように、習い事は、成績が伸びる、力がつく、何かが上手になるということ以外にも、お子さんの安定した生活を支える居場所づくり、学区を超えた様々な人や価値観との出会いの場としての側面もあるといえるでしょう。

 その為、習い事によって得られるものは様々あることを上のお子さんにわかりやすくお話しいただきながら、何より、お子さんがもし、やってみたいことが見つかった時は、いつでも協力をするし、やりたい気持ちを応援するからね、ということを伝えてみてください。下のお子さんばかり習い事をしていることで、きょうだい間で差別をしているような抵抗感をお感じになったかもしれません。しかし、下のお子さんの 「やりたい」気持ちを尊重して、習い事に通わせていらっしゃるように、上のお子さんの「したくない」気持ちを尊重することも悪いことではありません。ただ、お子さんが誤解をしていたり、知らなかったりすることで、様々な機会や可能性を逃すことはもったいないことでもあります。その為、お子さんがお子さんらしい決定をすることができるよう、習い事に関する情報、選択肢をお伝えしながら、お子さんのやりたいことが見つかった時は、いつでも全力でサポートしてあげられる準備をなさってみてください。


POINT!
お子さんがお子さんらしい決定をすることができるよう、習い事に関する情報、選択肢を伝えながら、やってみたいことがみつかった時はいつでも協力をするし、やりたい気持ちを応援するからね、ということを伝えてみてください。


アドバイスをいただいたのは…
高野 亜紀子 先生

青森県出身。専門は子ども学。社会福祉士。
現東北福祉大学総合福祉学部准教授。
2児の母としての経験を生かしながら、子育て支援、保護者支援、保育者養成に関する実践・研究活動を行っている。



掲載年月/2024.06

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