保育園や幼稚園で子どもがケンカしたとき、親がとるべき行動とは?
保育園や幼稚園で、お友だちとケンカ(?)をしてしまったら、親はどう対応したらいいのでしょうか。
登園した子どもがお友だちを見つけて駆け寄っていったら、「今日は〇〇ちゃんとは遊べないの」と言われていました。その時は相手の親御さんが「そんなこと言わないの!」と言ってくれましたが、私は何と声がけすれば良かったのでしょうか。
お子さんのことを大切に、一生懸命考えている様子が伺えます。
まず、幼稚園や保育園は一人ひとりが違い、一人ひとりが自分の思いを持っている、一人ひとりを大切にしている場所です。年齢によって対応は異なるものの、トラブルも成長の一つと捉え大切にしています。それでもご相談のように、元気いっぱい期待いっぱいで登園した際、このような場面に出会ってしまうと驚いたり、心配になってモヤモヤしてしまいますよね。「成長のチャンス」だなんて、なかなか考えられないかもしれません。お気持ちよく分かります。
今回のケースでは実際その場での解決は難しいかもしれませんね。解決を急ぐよりも、お子さんがどう思ったのか、どうしたいのかに耳を傾けてみると良いかもしれません。驚きのあまり感情的になってしまうかもしれませんが一旦冷静になり、お友だちを非難するような声掛けは避け「他のお友だちと約束していたのかもね」「一緒に遊びたかったんだ、もう少ししたらまた誘ってみたら?」などとお子さんの気持ちを代弁してあげたり、肯定的な言葉を掛けてあげると良いと思います。朝の忙しい時間です。対応に迷い、気になるのであれば、担任の先生へ「こんなことがあったのですが、様子を気にかけてくれると助かります」などと話し、お迎えの際に様子を伝えてもらうと安心ですね。帰宅後、今日はどんな一日だったのか聞いてみてください。大好きなお父さんお母さんに気持ちを話し、聞いてもらい、共感してもらうことで自分の気持ちを整理し、安心して問題を解決しようという力が身に付いてくると思います。気持ちが落ち着くと相手の気持ちを考える余裕もでき、他者の気持ちを想像できる共感性も育まれることでしょう。
大人同様、子どもたちも年齢が上がる程にお家でみせる顔と、社会(幼稚園や保育園)で見せる顔も変わってきます。親の知らない人間関係も築いていきます。それが社会性の育ちの一つだと思います。「どんな時もあなたの味方だよ」という親の思い、愛情が子どもたちの社会へ羽ばたく勇気と自信になることと思います。子どもたちの毎日は想像以上にドラマティックです。一つひとつの経験がお子さんの豊かな心の成長の糧と考えると少し見え方も変わってくるかもしれませんね。
POINT!
大好きなお父さんお母さんに気持ちを話し、聞いてもらい、共感してもらうことで気持ちが落ち着けば、相手の気持ちを考える余裕もでき、他者の気持ちを想像できる共感性も育まれます。
アドバイスをいただいたのは…
前田河 元気 先生
3歳以上児フリー保育士。
掲載年月/2024.12
関連記事
【子育ての疑問質問】 1番にこだわる年中の息子。負けたくないからと競うこと自体を拒み…。
【子育ての疑問質問】 相手によって態度を変える小学1年生の息子に対して、親はどうすればいい?
【子育ての疑問質問】 5歳の息子が急に怖がりになり、いじめられないか心配です
子育ての悩みを相談したい方はこちらから