ままぱれ

4月から小学生になる息子がいまだにおねしょ…いつまで続くものでしょうか。

4月から小学生になる息子が、まだ夜尿症(おねしょ)の心配があり、夜だけパンツタイプのおむつをはいています。
ほかのことは年齢相応だと思うので、それだけがとても気になっています。どのくらいまで続くものでしょうか。お医者様に見せたほうがいいですか?

4月から小学生になる息子がいまだにおねしょ…いつまで続くものでしょうか。



 お子さんが4月から小学生になるのですね。2月ですと、新しい生活への期待が大きく膨らみ、いろいろな準備も始まる頃かと思います。そのような時期だからこそ、お子さんの「おねしょ」について案じる気持ちが高まってきたのかもしれませんね。「おねしょ」は、子ども自身の意思でコントロールするのが難しく、場合によっては落ち込んでしまったり、そのことで自分に自信がなくなってしまったりすることもあります。そのようなお子さんのサポートをしていく際には、ご家族も気持ちを落ち着かせて、お子さんにあった対応がとれるようになることが大切です。そのためにも、「おねしょ」や「夜尿症」の基本と対応のヒントをお伝えしていこうと思います。

 まず、「おねしょ」と「夜尿症」は全く同じではなく、年齢、頻度を踏まえて診断されたものが「夜尿症」となります。年齢は「5歳以上」、頻度は「月に1回以上の夜尿が3か月以上続く」のが夜尿症と診断される目安です。そして6歳ですと、そのような状況にあるお子さんは13%推定されているのだそうです。月に1回以上というと、かなり幅がありますね。そこで、夜尿の程度についても「1週間に4日以上の夜尿を頻回・3日以下の夜尿を非頻回とする」というような基準があり、これが受診するかどうかを判断する目安にもなっていきます。つぎに、夜尿症の原因についてもご紹介しますね。夜尿症にはいろいろな原因として特に挙げられるのは、「夜間につくられる尿の量が多い」「膀胱のサイズが小さくて尿をたくさん貯められない」「寝ている時に尿がたまっても目が覚めない」という3つであり、これらが重なり合うことで起こることが多いとされています。そしてこれらには、体の機能だけではなく生活習慣が関係している場合もあります。

 さて、受診が必要かどうかという点ですが、まずは、お子さんの「おもらし」の状況とそれに対するお子さんの気持ちを思い浮かべてみましょう。6歳ですと、まずは頻度に限らず生活習慣を見直したうえで経過を見ていってもよい時期という見解もあります。もし生活習慣の見直しで様子を見る場合は、「早寝・早起き」「就寝中に強制的に起こしてトイレへ行かせることはしない」「就寝2時間前からの飲水制限(コップ一杯程度)を提案する」「就寝直前の完全排尿(2回の排尿機会を設ける)を守る」「便秘がある場合は便通を整える」などがポイントとなります。もし、お子さんが、受診する前に、そういうことに取り組んでみようかなと思うようであれば、それもいいですね。もしうまくいったならば自信もつくことでしょう。一方、「おもらし」については、お子さんが不安に思っていたり、落ち込んでいたり、あるいは早く何とかしたいと思っていたりすることもあります。また、いろいろと取り組んでみたけれど、7歳から8歳になっても頻回な「おもらし」が続くこともあります。そのような場合は、受診をして、お子さんの状況に合わせたアドバイスを受けながら、生活習慣を改善したり治療を受けたりするという方法もあります。もし、より詳しく夜尿症について知りたい場合は、「おねしょ卒業プロジェクト」というホームページにいろいろな情報が掲載されています。お子さんへの声掛けのポイントなどとても参考になりますので、どうぞご覧になってみてください。


POINT!
自分の意思でコントロールするのが難しく、場合によっては落ち込んでしまったり、自分に自信がなくなってしまったりすることもあります。ご家族も気持ちを落ち着かせて、お子さんにあった対応がとれるようになることが大切です。


アドバイスをいただいたのは…
下山田 鮎美 先生

山形県出身。専門は公衆衛生看護学。看護師・保健師。現東北福祉大学健康科学部教授。
2児の母であり、当事者としての視点を大切にしながら子育て支援の活動を行っている。博士(都市科学)。



掲載年月/2025.02

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