ままぱれ

まだ先だと思っていたのに小学校低学年でもう反抗期!?どう接したらいいの?

春から3年生になる息子は、最近何かある度に口答えしたり、「勉強して何の役に立つの?」など屁理屈を言います。
反抗期って思春期になってからだと思っていましたが、小学校低学年でもあるとは…。
先生やお友だちにもこういう態度なのか心配です。いつまで続くものでしょうか。どう接したらいいか教えてください。

まだ先だと思っていたのに小学校低学年でもう反抗期!?どう接したらいいの?



 最初の反抗期は、2歳ころに始まるいわゆるイヤイヤ期です。それまでは泣いたり表情だけで「イヤ」を表現したりしていた子どもたちが、コトバと行動で「今、自分はそんなことより別なことをやりたいんだ!」「今はやりたくない!」と主張することができるようになるという喜ばしい発達の結果です。その心は、小学生くらいになると「親の目の届かない友人関係」や、ネット動画などに接して影響を受けながら、コトバも理屈も達者になっていきます。「ウザい、キモい、うっせえわ」「今宿題しようと思ってたのに、言われたらやる気なくなった」などのコトバもお気に入りです(笑)。何となく親と対等な関係で会話ができているという、今はやりの「自己肯定感」が高まっているとも言えますね。しかし、多くの場合は、外で誰にでもそういう態度をとっているわけではなく、それを言っても大丈夫だと安心できる人にだけという場合がほとんどです。

 反抗期は、ただ反抗しているというよりも「子どもたちが自分らしく行動できるようにもがいている時期」とも言えます。でも、まだまだきちんとした考え方はできませんので、親を「論破」しているような気分になれるコトバを使える自分がスゴイと感じながら毒舌を吐く一方で、まだ「一緒に寝てくれないと眠れない」「親に注目していてほしい」という甘えの心も持っているという、かわいい存在です。今のところは口答えや屁理屈に対して、強く叱るなど過敏に対応せず、まずは落ち着いて受け流しながら遠くから見守ってみてください。相談者さんと穏やかな会話にならなそうな時はそっとしておき、話をしたそうな時は十分に話をさせてあげてください。

 これから小学校の高学年~思春期になると、友人関係が難しくなったり、勉強や部活がうまくいかなかったりなどの悩みも出始め、性ホルモンの変化も大きくなるとともに心も不安定になることも多いものです。子どもたちは自分でも理由が分からないイライラを感じて、反抗期もどんどんパワーアップしていきます。大人になりたくて背伸びをしたがる「中二病(厨二病)」的な言動が目立ってくる子どもたちもたくさんいますが、それは子どもたちが悩みやトラブルを自分で解決しながら自分と向き合い、大人として自立していくための重要なプロセスです。もちろん、親との戦いも重要な経験ですので、戸惑いながらもどっしりと構えてつきあってほしいと思います。

 さて、反抗期はいつ終わるか…ですが、これは大変難しい問題ですね(笑)。子どもたちは生まれた瞬間から独立した人間であり、周囲の影響を大きく受けながらもその子らしく大人になろうとしています。将来、進路や生き方などの重要な選択を子どもが自分で決めながら人生を歩きはじめ、「お父さんもお母さんも年をとって弱くなったな…」と感じるようになったとき、ようやく親から精神的に自立し、反抗期が終わるのかもしれません…。


POINT!
反抗期は、子どもたちが悩みやトラブルを自分で解決しながら自分と向き合い、大人として自立していくための重要なプロセスです。親との戦いも重要な経験ですので、戸惑いながらもどっしりと構えてつきあっていきましょう。


アドバイスをいただいたのは…
佐藤 俊人 先生

宮城県出身。専門は発達心理学。自治体の子育て支援活動を行っている。
何歳になっても「子どもに成長させられている親」でもある臨床心理士。
現東北福祉大学総合福祉学部准教授。



掲載年月/2025.03

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