ままぱれ

障害のあるお友だちの説明について

友人のお子さんがアスペルガー症候群です。
知的障害のない自閉症で、その子は軽度なのだと教えられましたが、子どもに「◯◯くんはなんで皆と違うの?」と聞かれ言葉に詰まってしまいました。
「他の子とはちょっと違うけれど、こういう所がすごいし面白い」と伝えて子どもにも受け入れてほしいのですが、どう教えたらいいのでしょうか?

障害のあるお友だちの説明について



 お母さんのご友人のお子さんがアスペルガー症候群ということですね。ご質問を拝見したところ、親子ともども一緒に過ごしたり、遊んだりという機会がおありのようです。大切なお友だちだからこそ、そしてこれからもいい関係が続いていくようにとの願いがあるからこそ、お母さんは「他人を受け入れてほしい」と考えるようになられたのかなと想像しました。

 さて、ご質問にある、「どう教えたらいいのか」という点について一緒に考えてみたいと思います。お子さんから「〇〇くんは何で皆と違うの?」と聞かれたとのことですが、おそらくそのように感じた体験があったのでしょうね。もしかしたら、それに加え「ここが違う、あそこが違う」という話もしているかもしれません。いずれにしても、まずは、「何か違うと感じたんだね」「そう感じたんだね」とそのまま受け止めていただくとお子さんは安心していろいろなお話をしてくれるのかなと思います。そして、Oさんのお子さんがお友だちのお子さんについて、何をどのように感じたのかが具体的にわかると、説明の仕方を工夫することができそうです。

 たとえば、それが素朴な疑問ということであれば、〇〇くんが「皆と違うところがある」ように、自分にも「皆と違うところがある」こと、また、「得意なこと」や「不得意なこと」もあること、そして誰もがそうであることを、お子さんの年齢などを踏まえ、具体例を出しながら伝えられるとよいのだろうなと感じます。また、何か具体的に困っていることがあるようであれば、どうするのがよいか一緒に考えていくことになるかと思います。その際、お子さんが〇〇くんと一緒に過ごす中で気づいたことやうまくいったことを一緒に探していくという方法、〇〇くんの気持ちや行動の理由をお子さんと一緒に想像するという方法、そして、〇〇くんのお母さんに率直に尋ねてみるという方法もあるでしょう。

 子どもたちは誰もが育っている途中なので、保育所、幼稚園、学校などのいろいろな場で、人には多くの違いや差があること、そして互いを理解し、認め、助け合うことを学んでいきます。子どもたちが素敵なのは、それを日頃の体験の中で、ともに過ごす時間を重ねながら、自然にできるようになっていくというところです。また、障害のあるなしに関わらず、お友だちの行動の理由や気持ちを想像することは、お子さん自身の成長にもつながることでしょう。大人はその手助けができていくといいですね。


POINT!
子どもたちは様々なところで互いに理解し、認めて助け合うことができるようになっていきます。
自分や他の誰もが、皆と違うところや、得意・不得意があることを具体例を出しながら伝えてください。


アドバイスをいただいたのは…
下山田 鮎美 先生

現東北福祉大学健康科学部准教授、同次世代育成支援室母子保健部、保健師。
2児の母であり、当事者としての視点を大切にしながら子育て支援の活動を行っている。博士(都市科学)。



  

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