授乳と卒乳について
娘が生まれてから2ヶ月、添い乳をするようになってから私の体がとても楽になりましたが、やり方が正しいかや時々そのまま眠ってしまいそうでちょっと心配です。
添い乳のいい点や気をつけたいことを知りたいです。また、卒乳の時期はいつ頃がいいのか教えてください。
一日の中で何度もある授乳タイム、少しでも楽に行えることはとても良いことですね。おうち時間の中でも、娘とゴロンと横になり、授乳する時間は穏やかな時間だったな~と懐かしく振り返ります。
添い乳のいい点については、おっしゃるように、お母さんが体を休めながら授乳をすることができる点です。肩や腕などに余計な力が入りにくいため、体の負担が少なく済むのと同時に、授乳時の大切なポイントである【お母さんと赤ちゃんがともにリラックスしている状態】になれます。また、しっかりとお母さんと赤ちゃんが密着して授乳することができますし、寒さの厳しいこの時期は、横になり暖かくして授乳できることは大きなメリットと言えるでしょう。
次に正しい授乳方法と気を付けたいポイントをお伝えします。まず環境については、赤ちゃんを寝かせる敷布団は固めのものを選びましょう。柔らかい敷布団の上だと赤ちゃんの体が沈み込んでしまい、安定しないことがあります。吐き戻し等に備えて敷布団の上にバスタオル等を敷くとよいでしょう。また、真っ暗の中での授乳は避け、赤ちゃんの顔色や様子が見えるぐらいの明るさは保ちましょう。うっかり眠ってしまうことの防止にもなります。お母さんの姿勢については、お母さんの枕の上にバスタオル等を入れ、頭の高さを赤ちゃんの様子が見れる高さに調整しましょう。膝や足の間に抱き枕やクッションを挟むと、より力を抜きリラックスすることができるのでおすすめです。吸わせるおっぱいは必ずお母さんの下側になっている方のおっぱいです。反対のおっぱいを吸わせる時には必ず、お互いの向きを変えましょう。赤ちゃんの姿勢については、赤ちゃんとお母さんのお腹がしっかりと向き合うようにし、背中からおしりまで一直線になるようにします。赤ちゃんの下あごがおっぱいに密着して、乳輪まで深く咥え、少し上を向いている様な角度が丁度いいでしょう。添い乳のまま寝てしまった場合、吐き戻しに備えて顔を横向きにして寝かせ、様子を観察します。普段から吐き戻しが多い場合には、きちんと排気をしてから静かに寝かせてあげるようにしましょう。そして質問者さんも心配されているように、授乳中にそのまま眠ってしまうと赤ちゃんの様子が分かりませんので、眠気が強い時や疲労が強い時は避けるようにしましょう。
卒乳については、母乳育児に対する思いや生活環境などは人それぞれ違いますし、何歳までに卒乳しなければならない、という決まりもありません。お母さんの仕事復帰の有無や今後の生活プランによっても、検討する時期は異なります。また、計画していても、ある時に子ども自ら卒業することもあります。質問さんが決めた時、または娘さんが決めた時が最良なタイミングと言えるでしょう。それまでは質問者さんご自身の体も労わりつつ、娘さんとの大事なコミュニケーションの時間として授乳時間を大切にしていただければと思います。
アドバイスをいただいたのは…
安部 葉子 先生
宮城県出身。専門は母性看護学・助産学。看護師・助産師。
現東北福祉大学健康科学部助教。1児の母。
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